iPS細胞研究と寄付のマーケティング

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こんにちは。DCDの上平です。京都大学iPS細胞研究所に行ってきました、以前当社のお客さまでお世話になっていた方が、こちらの所長室で基金ご担当をなさっており、お話を伺ってきました。

http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/about/fund.html

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日本だけではなく世界中を見ても、最も注目を浴びている研究分野の一つですから、国からの予算や民間企業からの共同開発予算がふんだんにあると想像していたのですが、お話を伺うと長期の運営資金は厳しい状況にあるようです。

 

まず、国からの研究費(競争的資金)は、3年間などの期限付きの予算が多く、次の予算が取れない場合の蓄えも金額を聞くと、えっ!という程少なく、約400人の研究者と職員の方々(知財や広報など専門職の方々も含め)が安心して継続勤務できる程では到底ないレベルでした。(その事もあり、9割以上の職員の方々は契約職員扱いだそうです。同規模のアメリカのとある研究所では数百億円規模の基金があり、多くの教職員が長期雇用されているそうです。うーん。。)

 

また、製薬企業や取引先企業からの寄付は場合によっては受け入れられず、必然的に個人の方々からの寄付に頼っておられる状況とのことでした。かなり制約も多い中で、安定して寄付を集める必要がある、非常に難易度の高いテーマに取り組んでおられます

 

規模感は全く違いますが、私たちが2012年から行っているチャリティカレンダーも、出来るだけ多くの寄付に繋げたいから、多くの方に購入してほしいという気持ちと、こちらから売り込みは出来ないというジレンマにいつも悩んでいます。

http://www.daishinsha.co.jp/charity/

 

まだまだ日本では、寄付やNPOに対するマーケティングについて進んでいませんが、私たちの勉強の意味からも、何らか良い知恵を考えてお役に立てればと思います。

 

Topics: マーケティング, コラム


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